せっきーの日記

ドラマ『アライブ』を語るために始めました。主にドラマについて語ります。

さらば、愛しの作品たちよ!

 

「なせだ!!なぜこんな事が起こっているんだぁぁ!!」

 

8月某日、私はその光景を目の当たりにして1人テレビの前で叫んでいた。冷房をガンガンに効かせた寒さすら感じる涼しい部屋の中、焦りと不安と後悔で大量の冷や汗をかきながら…

 

 

別れはいつも突然やってくる。

 

 

先日、我が社の人事異動が発表された。4〜5年スパンで転勤がある我が社ではそれは当然誰しもが経験する事である。しかし入社1年目の私にとって、これまでお世話になってきた人が突然異動になるというその事実は簡単に受け入れられるものではない。

 

その人は社会人としてのイロハから業務上の知識から遊びから、色々な事を教えてくれた人だ。自分が社会人生活を終える時、必ずその人の事を想うだろう。

 

まだまだ教えてもらう事は沢山あるはずだ。しかし、別れはいつも突然やってくる。

 

去っていく先輩に私が出来る事はなんだろうか。

 

伝えよう、「あなたのお陰で充実した時間を過ごせました」と。伝えよう、「いつか成長した姿を見せます」と。

 

そしえ新しく異動してくる人に伝えよう、「これからよろしくお願いします」と。「お世話になります」と。

 

 

別れはいつも突然やってくる。

 

 

コロナウイルスの影響でドラマのクール制が崩れた今年、我々はドラマとの出会いと別れを次々に経験した。

 

1クール終わり、そのクールのドラマの余韻を楽しみながら次クールのドラマの情報や番宣を見てワクワク貯金を貯めていく、そんなルーティンをこなしていた私にとってこの変化は大きなものだった。

 

「えっ、待って!まだあのドラマに別れを告げてない!!」「今日から放送開始!?早すぎる!!まだワクワク貯金が全然貯まってない!!」

 

こんなドタバタな出会いと別れの連続だった。そして今思う。クール制のあのオフの期間は大事だったのだと。あの期間はドラマに出会いと別れの挨拶を告げる期間だったのだと。

 

しかし我々は受け止めなくてはならない、その突然の出会いと別れを。

 

だから伝えよう、「あなたのお陰で充実した時間を過ごせました」と。伝えよう、「またいつか会いましょう」と。

 

そして伝えよう、「これからよろしくお願いします」と。伝えよう、「あなたと会える事を楽しみに1週間過ごします」と。

 

 

別れはいつも突然やってくる。

 

 

私がテレビの前で叫んだ8月某日、の数日前、我が家に1つ目の事件が起きた。

 

録画機器が壊れたのだ。何故か録画が出来ない。何度試しても、何度祈っても同じだった。終わった…「これでMIUや半沢直樹を全話録画する事が出来なくなった…」と気持ちが沈んだ。

 

しかし、まだ録画してある番組を観ることは出来る。この事実は私の一筋の光であった。新しく録画機器を購入すれば、手間はかかるが自分の好きなドラマを全話一気見する事も可能なのだ。

 

フォロワーさんにもアドバイスを貰いながら社会人1年目には少し高めの買い物をした私は、最新機能を搭載した彼の驚くべき働きぶりを見てウキウキワクワクしながら楽しい時を過ごしていた。そう、この後に更なる悲劇が訪れるとも知らずに…

 

 

別れはいつも突然やってくる。

 

 

「なせだ!!なぜこんな事が起こっているんだぁぁ!!」

 

その日、私は叫んでいた。それは壊れた彼に残してある番組を見ようとした時だった。

 

「待て待て、なんだこれ!配線か!?配線なのか!?いやいや、配線は大丈夫だ、じゃあなんなんだ!!何で反応しない!?なぜ録画リストが表示されないんだ!!」

 

私は焦った。怖くなった。これまで幾度となくお世話になってきた彼は完全に動かなくなっていたのだ。

 

どうしたらいい!?

 

考えられる事は全て試した。配線を外して息をフーフーした。リモコンの問題か?と電池の交換もした。よく分からなくなってテレビの電源を落としてもダメだった。「なあ、嘘だろ…?いつまでも一緒にいてくれるって約束したよな…?なあ!いかないでくれよ!!」必死に声を掛けたが何も反応はなかった。せめて最後は、と彼を綺麗にしたがそれでも全く動かない。

 

 

別れはいつも突然やってくる。

 

 

彼との別れは彼の中に残してきた数多くの作品との別れを意味していた。ああ、君とこれまで何時間何十時間過ごしてきただろう。君の中のあの作品と一緒に歩んできた時間はどれほどのものだっただろう、どれほど大切な時間だっただろう。

 

さようなら『アンナチュラル』、さようなら『俺の話は長い』、さようなら『アライブ』、さようならプロポーズ大作戦、さようなら『コタキ兄弟と四苦八苦』、さようならリッチマン、プアウーマン、さようなら『インハンド』、さようなら『グッドドクター』、さようならアシガール(未視聴)』、さようなら『いいね!光源氏くん(未視聴)』、さようなら、『LIFE(中川大志・波瑠出演回)(未視聴)』、さようならみんな、さようなら、さようなら…

 

別れとはこれほどまでに突然でこれほどまでに残酷なのか。彼らと過ごしてきた時間、彼らとこれから過ごす時間、それらを考えたらもうダメだった。逃げ出したくなった。目を逸らしたくなった。

 

この別れを受け止めるのは簡単な事ではない。しかし、誰しもが別れを経験し、そして新たな出会いを経験するのだ。人は別れを経験して成長していくのだ。そう言い聞かせた。

 

別れを告げよう、彼らに感謝を伝えよう。そう思えるまでにどれほど経っただろう。私の1つの区切りの時が来たのだ。

 

 

だから伝えよう、「あなたのお陰で充実した時間を過ごせました」と。伝えよう、「あなたは私の生活の一部でした」と。伝えよう、「またいつか会いましょう」と。

 

そして新たに仲間になる作品たちに伝えよう、「これからお世話になります」と。伝えよう、「あなたと過ごす時間を楽しみに家に帰ってきます」と。伝えよう、「ずっと一緒にいて下さい」と。

 

 

別れはいつも突然やってくる。こちらの都合なんて一切考えずに向こうから突然やってくる。これからも一緒にいられると思っていても急に別れを受け入れないといけない状況が訪れる。別れのその瞬間、全てを受け入れるのは到底無理だ。だから一言、感謝を伝えよう、別れの挨拶をしよう。

 

 

今までありがとう、愛しの作品たちよ!さらば、愛しの作品たちよ!